•  近年、子どもによる重大な事件、子どもの自殺、いじめ、不登校、虐待など多くの解決すべき問題がクローズアップされています。
     このような現状の中、当センターは、長崎における子どもの心の支援に貢献することを目指して開設されました。 長崎大学では第3期中期目標に「大学の知を結集させ、社会の要請に応えるとともに、知の拠点として地域に根ざした教育・研究を通して、地域の未来創造における主導的役割を果たす」を掲げ、 中期計画として「関係機関と協働して子供の心の問題に対する支援を行うため、医療、教育、行政のネットワークの中心となる「子どもの心の医療・教育センター」を2016年度に設置し、巡回支援等のアウトリーチ活動や研修等を行うとともに「支援体制を整備し、子どもの心のエキスパートの地域人材育成を行う」を挙げています。
  •  これらの目標、計画に沿って、当センターは2016年度から取り組んで参りました。
     今後もこれらの目標、計画に沿って、活動していきます。

    ① 地域の発達障害児等への医療・特別支援教育 双方の視点を踏まえた高度の支援スキルを持つ人材を育成すること

    ② 発達障害等によって困難を抱えている児童への支援すること

    ③ 医療、教育、療育、保健、福祉、就労等を行う関係機関との連携を強化して子どもの心の支援のためのネットワークを構築すること

    を目的としています。
  • 具体的取り組みとして、


     ①で挙げた高度の支援スキルを持った人材を育成するために教育学部、医学部保健学科の学生を対象とした共修の講義を実施し、将来発達障害児支援のリーダーとなる人材を育成します。 また、各地域で発達障害に関する講演を実施したり、インターネットを使った教師、保育士、療育関係者を対象とした研修プログラムを作成、実施したりします。

     ②で挙げた児童の支援のために、保育園、幼稚園、学校に出向いての医療・心理的視点を強化したアウトリーチ支援を実施します。

     ③で挙げた子どもの心の支援のためのネットワークを構築のために地域のコーディネーター連絡協議会、行政との連携を図り、地域のネットワーク強化に協力していきます。

  •  更に、以上に加え、長崎大学の研究機関としての役割として、心の支援を必要とする子どもについて心理学的、脳科学的視点から、実態解明、対応策の研究を行います。

     本センター事業の実施において、医療、教育、療育、保健、福祉、就労、当事者、親など様々な領域の方々との連携が必要となります。子どもたちのより良い支援ができるように関係する皆様のご協力をお願いしたい次第です。 私どもの取り組みにご理解とご支援を賜ることができれば幸いです。

©長崎大学子どもの心の医療・教育センター